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YOGA

そもそもヨガって何?

日本でヨガが流行り始めて約20年経ちました。

街中や電車の中にはヨガスタジオの看板や広告が目に入り
春になると公園でヨガをしている風景が見られたり
様々なスペースを利用してヨガイベントが開催されていたりします。
特に大きなイベントほど無料だったり安価だったり、参加するためのハードルが低かったりもします。

実際に継続するのは難しかったとしても
過去に1度くらいは体験したことがある、という方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。

今更ヨガって何?
とクエスチョンを投げかける人は少ないかもしれません。

けれど、ヨガが流行り始めた頃のイメージと
最近のヨガのイメージってちょっと違いませんか?

少し前までは
「女性が健康や美容、ダイエットのためにやるもの」
というイメージが強かったかもしれません。

けれど少しずつ男性のインストラクターも増えてきました。
「ヨガって男の人もやるんだ。しかも以外とマッチョ!」

そして大企業で実施されていると話題になったマインドフルネス。
「実はマインドフルネスとヨガって似ているらしい」

そんな風に、時間とともにヨガに対する情報・イメージがどんどん変化しています。
つまり、イメージが違うというよりは、多様化していてかえってわからなくなっている・・・
わかるのはなんかいい感じ、ということだけ。

なので今回は、ここまでヨガが浸透してきた今だからこそ
敢えてテーマにしたいと思います。

目次

ヨガは大きく分けると2種類

ヨガスタジオではほぼ毎日、朝から晩までヨガのレッスンが開催されています。
そしてほぼ全てのクラスには、


「ウエストシェイプヨガ」
「二の腕スッキリヨガ」
「美尻・美脚ヨガ」

といったクラスタイトルがあります。
生徒さんの中にはクラスタイトルを見て、
どのクラスに参加するか決めることもあると思います。

そしてこの例に出したタイトル、
3つ全てがボディメイクに特化しています。
つまり、健康・ダイエットといった身体に関わるヨガレッスンというイメージが湧くと思います。

他によく見かけるクラスタイトルというと

「リラックスヨガ」
「リセットヨガ」
「1日を快適に過ごすための朝ヨガ」

ヨガスタジオに行ったことがある方や
イベントなどでヨガのレッスンを探そうとしたことがある方は
見たことがあるのではないでしょうか。

こちらは身体というより心に特化したヨガレッスンのイメージが湧くと思います。

つまり、ヨガは大きく分けて

1.身体にアプローチする
2.心にアプローチする

の2種類に分けられます。
そしてヨガの言葉で

1.身体にアプローチする=ハタ ヨガ
2.心にアプローチする=ラージャ ヨガ

といいます。

ハタヨガとは

ハタヨガとは大きな括りで
身体にアプローチするヨガのことをいいます。

ヨガと聞いていちばん最初に思い出されるのは
誰かがヨガのポーズをとっている姿ではないでしょうか。
このヨガのポーズはまさしく
身体にアプローチをしている=ハタヨガ
といえます。

TVや雑誌、SNSでは身体能力の高い人たちが
ヨガのポーズをとっている姿がよく見られます。
ヨガをしているよ、ということを視覚を通じて知ってもらうための手段なので、
手っ取り早いというとそれまでなのですが
これはあくまでもハタヨガ。
ヨガの全てがポーズではなく、
ヨガの一部分でしかない、ということです。


少し脱線しますが、
そんな身体能力が高い人たちがハタヨガをしている姿を見て
「自分は身体がかたいからヨガは無理」
という人をたまに見かけます。
これは私からすると
「ネイティブみたいに英語が話せないから英語の勉強なんて無理」
とか
「料理人ほどの腕前がないから自炊は無理」
と言っているのと同じに聞こえます。

ネイティブ並みの英語力や料理人の腕前には確かに憧れますが
自分に必要かと言ったらそんなことはありません。
でも、海外旅行に行った時に少し会話ができたらいいなとか
時間のあるときくらいは自炊したいな
と思うことはあります。
そうすることで生活の質が少し上がることがわかっているからです。

それと同じで、完璧なヨガのポーズはできなくてもいいけれど
健康のために、ダイエットのために・・・
つまりは自分が少しでも幸せに近づくために
ヨガを始めてみるというのはとても素敵な選択だと思います。

誰でも初めからうまくできるということはありませんし、
身体がかたいからこそ、伸びしろが大きいことも確かです。
もともと身体能力の高い人がヨガのポーズを練習することは
簡単にクリアできるゲームをひたすら繰り返すこと。
それはとてもつまらないし、早く次のステップに進みたくなります。
ヨガのポーズは8000種類以上あるとも言われ、難易度も様々ですし
そもそもポーズだけがヨガではないので
身体能力の高い人でもやりがいはあるとは思います。

けれどハタヨガに魅力を感じ、始めてみたいけれど
身体がかたいからという理由で最初の1歩が踏み出せていなかった方も
HELLOと言ってみる、
卵を茹でてみる
と同じ感覚でヨガを始めてみるのをお勧めします。


また、ハタヨガの中には日頃の行いなど(ヤマ・ニヤマ)も含まれますが、今回は省きます。
次の機会に書きたいと思います。


ラージャヨガとは

ラージャヨガとは、大きな括りで
心にアプローチするヨガのことをいいます。

例えば瞑想はラージャヨガの中に入ります。


瞑想というと、ちょっと怪しい!?
と思うかもしれませんが、そんなことはありません。

瞑想が怪しい、宗教的なイメージが強いと言われるのは、
ヨガ自体がインドのバラモン教という宗教から生まれたと
いわれているからではないかと思います。

けれどそれは4000年以上も昔のことで、
今やヨガが生まれたインドですら主な宗教はヒンドゥー教。
更には仏教徒やキリスト教徒もヨガを実践している時代です。
ヨガが宗教だとしたら、他教徒がヨガしているというのはなんだか違和感があります。
時代を越え国を越え、更には宗教をも越えて親しまれている現代のヨガには
いわゆる「怪しさ」は皆無ではないでしょうか。


そして、マインドフルネスは、
瞑想から宗教的な要素を取り除いたもののことを指す
といわれています。
海外では治療などにも使われていることから
厳密には瞑想と全く一緒とはいえませんが、
現代のヨガ・瞑想には宗教的な要素は取り除かれていますので
企業や個人で行う実践内容としてはだいたい一緒かなと思います。

また、座禅も、形式は違うものの作用やもたらす効果などは近いものがあります。
そのため時代とともに形を変えた瞑想のひとつとして挙げられます。


では具体的な実践内容とはどんなものなのか。
少し難しそうに感じるかもしれませんが、本当はとても簡単です。


例えば
・お気に入りのカフェでコーヒーを飲みながらボーッとする
・1日の終わりに湯船に浸かってほっと一息つく


こうした時間が実はラージャヨガの入口です。
もちろん深めていくためには経験やコツが必要ですが、
スタート地点は誰でもひとつは思い浮かぶであろう
自分自身の心が落ち着く時間です。
逆に心が落ち着く時間がとれていない日が続くと
疲れが溜まっていると感じたり、
怒りっぽくなったり、
心がすさんだような状態になりませんか?

眠っている時間とは別に、心が落ち着く時間が必要ということは
経験からわかると思います。
それはその時間がQOL( Quality of Life=生活の質)の維持や向上、
ポジティブな精神状態につながるということです。


まずは1日に数分でもいいので
意識的に心が落ち着く時間をつくってみてはいかがでしょうか。
もし思いつかなかったら、自分はどんなことに心が動くのか
探してみてもいいかもしれません。

ハタヨガとラージャヨガをつなぐ呼吸

厳密にいうと、呼吸はラージャヨガに含まれます。

ヨガのレッスンではよく 呼吸を大切にしましょう と言われます。
ポーズの練習をしていても
いつ息を吸っていつ吐くのか、細かく指導されたり
瞑想のセッションでも呼吸に意識を向けることから始めることがよくあります。

それは、呼吸はハタヨガ(身体)とラージャヨガ(心)をつなぐ役割があるから。


自分の意志で物理的に動かすことができる身体
自分でコントロールしようとしてもなかなか難しい目には見えない心

この2つをつなぐのが
目に見えない空気を自分の意志で吸ったり吐いたりする呼吸
です。



人は生きている限りはずっと呼吸をし続けています。
たまには自分が今どんな呼吸をしているか確認してみたり
深呼吸してみたり
新鮮な空気を取り入れるつもりでたくさん息を吸って
要らないものを出し切るつもりでたくさん息を吐いて
いつもの呼吸に想像力を加えてみたりするのも
いいかもしれません。

まとめ

今回は、なんとなくわかっているようで曖昧になりつつある
「ヨガとはなんなのか」ということについて書きました。


・ハタヨガ=身体にアプローチする=ポーズなど
・ラージャヨガ=心にアプローチする=瞑想など
・呼吸=ハタヨガとラージャヨガをつなぐ役割

となります。

特に順番があるわけはありませんので、
興味を持ったり気軽に始められそうなものからトライしてみることをお勧めします。

また、ヨガは歴史が長いので、
現代社会に当時のヨガの全てを実践することは
現実的ではないことも分かります。
私自身、伝統的であるかどうかには
そこまでこだわらなくて良いと思っています。
それは伝統にこだわることを否定しているのではなく、
私にとってのヨガのゴールは
「その人自身が幸せであること」
だと思っているからです。

その過程で伝統的なヨガが必要 あるいは近道だというのであればその道を、
そうでなければそうでない道を進み
たどり着いた場所が自分にとって快適で、幸せであればいいということです。

今の日本で、ヨガをして少しでも
身体が楽になった
心が楽になった
なんか調子いい!
そんな人がひとりでも増えたらいいなと願っています。



今日より明日、皆様の心身が
1mmでもプラスになりますように!

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